CKD(慢性腎臓病)は私達の生活をおびやかす新たな「国民病」

最近、慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)という新しい病気の概念が注目されています。
CKDとは、腎障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態で、放置したままにしておくと、末期腎不全となって、人工透析や腎移植を受けなければ生きられなくなってしまいます。末期腎不全は全世界的に増え続けており、いわゆる“隠れ腎臓病”のうちに、早期発見、早期治療することが大切です。
現在、日本には約1,330万人のCKD患者がいるといわれています。これは、成人の約8人に1人にあたる数です。また、人工透析を受けている患者さんも、2013年末には31万人を超え、その割合は少なくなっているものの、いぜん増え続けております。近い将来、国民400人に1人が人工透析を受けるようになると予想されています。
さらに、CKDでは、心臓病や脳卒中などの心血管疾患にもなりやすいことが明らかになっており、いかにCKDを治療し、心血管疾患を予防するかが大きな問題となっています。
CKDってなんですか?

CKDとはChronic Kidney Disease(慢性腎臓病)の略で、慢性に経過するすべての腎臓病を指します。
CKDの患者さんは1,330万人(成人の8人に1人)いると考えられ、新たな国民病ともいわれています。
CKDが進むとどうなりますか?
CKDが進行し、腎臓がその役割を果たせなくなると腎臓の働きを代替する治療(透析や移植)が必要になります。またCKDの進行とともに、心臓病や脳卒中の発症率が高くなり、それが原因で亡くなることも多くなることがわかってきました。
CKDが進行すると腎不全だけではなく心臓病や脳卒中もおこりやすくなります。
CKDを進ませないためにはどうすればいいですか?
CKDの危険因子として
1肥満、2糖尿病、3高血圧、4脂質代謝異常、5喫煙などがあります。
CKDを進行させないためには、食事の塩分を減らす・肥満を予防する・禁煙など生活週間の改善とともに、血圧・脂質・糖代謝などを総合的にコントロールする必要があります。
そのためのは、自宅で体重や血圧を測定することが大事です。
また、腎臓に影響を与えるお薬にも注意する必要があります。